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 武具
 使用している武具です。まだ大鎧の装備品のみですが、いずれそれ以外のものも増やしていきたいと思います。

 ◇ 弓

 
 正式には籐を巻いた重籐弓を使用しますが、通常の弓も使います。日本の弓は馬上で用いるには長すぎますが、これは古代において弾力が無い木弓で飛距離を伸ばそうとした結果です。しかしこの不便な長弓を馬上で自由自在に操ること、即ち弓馬の道を究めることが日本の武士のたしなみでした。
 
 

 

 ◇ 矢

 
 矢には様々な種類がありますが、儀式で用いるのは鏑矢、雁股矢、流鏑馬や馬上武芸で用いるのは神頭矢、騎射競技で用いるのは征矢です。騎射用の矢は馬上で番え易いように弓道用の矢とは筈が異なっており、また番え易さを求めるなら羽は二枚羽、弾道の安定性を求めるなら三枚羽、回転させずに飛ばす狩股矢や平根矢は四枚羽を使用します。
 
 

 
左が弓道用、右が騎射用の筈 手前から二枚羽、三枚羽、四枚羽

・鏑矢
 鏃の球形状の木または鹿の角の中を刳り抜いて音が鳴るようにしたものです。その音には魔除けの効果があると信じられ、合戦前の合図や神前への願文の奉納などに用いられました。

・雁股矢
 鏑の先に雁股をつけたもので、箙には上差にします。大将を射る際に用いますが、手柄の証拠とするため矢に射手の氏名を記入しておきます。現在では天長地久の儀で用いております。

・平根矢
 鏑の先に平根をつけたもので、箙には中差にし、これも大将を射る際に用いました。

・神頭矢
 鏑矢と似ていますが、中を刳り抜いていないため音は鳴りません。木の板を割るための矢で、流鏑馬や馬上武芸でもこれを用いております。

・征矢
 通常の矢で騎射競技に用いています。この矢で大将を射ても流れ矢に中ったということで手柄にはなりませんでした。


 ◇ 箙(えびら)

 
 箙は平胡籙(ひらやなぐい)から発展した矢を収める容器で、自作したり市販のものを神頭矢を搭載できるように改造しています。なお通常の流鏑馬にも使用しますので、弾数は4(的数3+予備1)です。桜や梅などの木の枝を挿すこともありますが、これは敵に矢の残弾数を悟られないようにするためのカモフラージュとも考えられています。方立の金具は勝虫(蜻蛉)が好まれ、また猪の毛皮を貼っているものもあります。
 
 

 

 ◇ 弦巻

 
 予備の弦を入れておく藤製の容器で、箙の後緒に取り付けます。弦は折り目が付くと切れ易くなるため、このような丸い容器に保管します。
 
 

 

 ◇ 弽(ゆがけ)

 
 弓を引く際に手を傷めないように用いる小桜模様の鹿韋の手袋です。馬上では手元を見ずに箙から矢を抜いたり矢番えを行うため、硬いものや手に対し大き過ぎるものは向きません。
 
 

 

 ◇ 太刀

 
 刀は刃を下にして腰に佩く太刀を使用します。但し大鎧武者にとって太刀はメインの武器ではなく、矢を射尽くした際に備えての補助的なものです。
 
 

 

 ◇ 尻鞘

 
 太刀の鞘を風雨から守ったり、ぶつけて損傷するのを防ぐカバーで、鹿、猪、熊などの毛皮で出来ています。
 
 

 

 ◇ 脇差

 
 組み伏せた敵の首を掻き切るための短刀です。抜く際、鞘ごと抜けないように腰紐に結び付けておきます。
 
 

 

 ◇ 矢立

 
 筆と墨を入れる携帯容器です。いつでも文が書けるように箙に搭載していました。
 
 

 

 ◇ やっとこ

 
 刺さった矢を抜くための金鋏です。矢は刺さって暫くすると筋肉が締まって抜きにくくなるため、箙に搭載し常に持ち歩いていました。
 
 

 

 
 

日本甲冑騎馬研究会

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